目次
28週すぎて逆子と言われた妊婦さん
はじめに
当院は産前、産後の方も来院して頂いてます。
特に力を入れているのが逆子です!!
逆子に鍼灸?と思われる方もいらっしゃると思いますが結構昔から行われています。
有名なのは三陰交、至陰のお灸ですよね。
なぜ力を入れているのかと言うと
私、片岡は将来保父さんでもいいな~と考えていたほど子供好きです。
今息子がいますが保育士の方が好きだけではやっていけないほど過酷な仕事だったと痛感しています。
以前も妊婦さんも診させて頂いていましたが、より力を入れ始めたのはやはり妻の妊娠、出産を横でサポートした経験が大きな理由です。
この一大イベントを経験し、女性の偉大さをまじまじと見せつけられました…妻には頭が上がりません
この仕事をしていて妻のサポートが出来たのは本当によかったと思います!
妊娠中はマイナートラブルなど色々な事が起きます。
妊娠は病気ではないといいますが…正直しんどい事もあると思います。そんな妊婦さんのサポートをしたい。
妊娠中に張ったお腹を緩めるお手伝いをさせて頂いて少しでも楽に日常生活を送ってほしいと思っています
当院が行う、整動鍼、活法、はお腹を緩める事が得意です!!そしてお灸もプラスして自宅でもお願いしています。
もちろんすべてに対応できるワケではありませんが鍼灸も選択肢の一つに入れて頂けたら幸いです。
逆子(骨盤位)とは?
逆子とは、子宮内で胎児の頭が下向きではなく、上や横を向いている状態をいいます。
赤ちゃんは出産時、頭を下にして頭から産道を通り抜けるため、頭は子宮口を向いています。
しかし、逆子で上を向いていると自然分娩がしづらく、帝王切開になる可能性がでてきます。
出産時まで逆子が続く確率は3~5%とされています。
逆子の原因は?
母体側
- 胎盤の異常(前置胎盤、低置胎盤等)
- 子宮の異常(子宮筋腫、双角子宮等)
- 骨盤が小さい
- 羊水の量(多い、少ない) など
胎児側
-
多胎妊娠、奇形等
これらの原因があると胎児は子宮内で動きづらいと言われていますが、
はっきりとした原因が判明しているわけではありません。
逆子対策は?
1.逆子体操
逆子の対処方法として最もポピュラーなものが「逆子体操」です。
お腹の赤ちゃんが動きやすいような体勢にすることで赤ちゃんが自ら動いてくれることを期待します。
妊娠28週を過ぎてから指導されることが多いです。
2.横向きで寝る
赤ちゃんが回転しやすいように、腕も下にして横向きに寝る姿勢のことです。
赤ちゃんの背中がママの右側の場合は⇒ママの左腕を下に、
赤ちゃんの背中がママの左側の場合は⇒ママは右腕を下にして寝ます。逆子体操の後に寝る姿勢です。
3.冷え対策
お母さんの体が冷えることで血流が悪くなり、胎児の動きを鈍らせると言われています。
下半身を冷やさないような服装で過ごすことが大切です。
4.外回転術
医師がお腹の上から赤ちゃんに手を添え、赤ちゃんを回転させて位置を直す方法です。医師の考え方によって積極的な方とそうでない方がいらっしゃるみたいです。病院は限られており、万が一の場合は緊急帝王切開に切り替える準備をして行います。
5.鍼やお灸でのアプローチ
鍼やお灸でツボを刺激し、体内の血流を促すことで、子宮の筋肉の緊張を緩和する方法です。
東 洋 医 学 的 な 逆 子 の 考 え
東洋医学は陰と陽のバランスを重視する医学です。
陰陽のバランスが崩れることで体の不調や不具合が起こると考えます。
特に逆子の場合は、母親と胎児の陰陽バランスが崩れた状態考えています。
お母さんの身体は『頭寒足熱』の状態が陰陽のバランス取れている状態です。
その状態が崩れてしまうと様々なトラブルが起きます。逆子もその一種と考えられています。
母体と胎児を陰陽のバランスで考えると、お母さんの頭と胎児の足がセットです。
しかし、逆子になるとお母さんの頭と胎児の頭がセットになります。これは陰陽のバランスが崩れていると言えます。
上下のバランスだけではありませんが、母体と胎児を陰陽のバランスを整える手段として、鍼灸は有効といえます。
この陰陽バランスを崩す原因として考えられるのが、母体の冷えです。
冷 え と 逆 子
お母さんの頭ののぼせもなく、足が冷えてない温かいのが理想的な「頭寒足熱」にならないことで胎児との陰陽バランスが崩れると解説しました。
外気からの冷えだけでなく、内臓の冷えにも注意が必要です。
冷たい食べ物や飲み物を取り胃腸が冷えることで、胃のすぐ近くにいる胎児にも冷えが伝わり、自由な動きを妨げる原因となる考えられています。
そ の 他 の 要 因
ストレスや疲労等も要因として考られます。
おかあさんの身体が無理をすることでバランスが崩れてしまう事もあると考えられます。
妊娠中は穏やかに過ごす事ができればいいのですが、現実はそうはいきません。
当 院 の 逆 子 施 術 の 方 針
当院には妊娠28週~35週くらいで来院される方が多いです。
35週を過ぎると直りにくくなりますので、逆子がわかった時点で鍼灸施術を受けられることをおすすめします。
施術は鍼灸と整体を組み合わせて行います。
お腹へ鍼や整体を行うことはありませんのでご安心ください。
座った姿勢もしくは仰向けで、手足のツボを用いて施術を行います。
子宮の中にいる胎児を動かそうとする意識で鍼灸を行うわけではありません。
ツボに胎児を動かす力があるわけではなく、胎児が自ら居心地のいい場所へ動いてくれるよう誘導することがツボの役割です。逆子の妊婦さんはお腹に張りがある方が多いです。
その張っているお腹を緩めて赤ちゃんの動くスペースを作ってあげるように心がけています。
鍼灸にできることは、母体の不調を改善することです。
母体の不調が改善することでお腹も整い、子宮も整います。その結果として胎児に影響を及ぼすと考えています。
逆子の治療と一緒に安産灸もさせて頂きます。
またご自宅でのお灸のやり方も一緒にご説明させて頂きます。
逆子の問い合わせの際には
いくつか質問をさせていただきます
・妊娠週数(何か月ではなく週数を教えて下さい)
・いつから逆子か
・出産予定の医療機関
・担当医の許可(口頭でもかまわないので必ず許可をもらってください)
・受診している医療機関から注意されている事の有無
・何人目のご出産になるか
・健診時に医師から下記の可能性があると言われた事があるか
低置胎盤、前置胎盤、子宮奇形、多胎児等
ありがたい事に岡山以外からもこのページのアクセスがたくさんあります。妊婦さんの対応ができるところばっかりではないかもしれませんがお住まいのお近くの鍼灸院を探してみてはいかがでしょうか。逆子の改善には柔らかいお腹が理想です。整動鍼の得意としている分野です。お力になれるかもしれません。
逆子ちゃんの場合必ず回ってくれるとは限りません。ですがチャレンジしてみる価値はあると思います。
週数が少ないほど矯正率は高いですが、週数が進むほど物理的に赤ちゃんも大きくなるため難しくなります。当院では全体では70%前後の矯正率です。大体来られる妊婦さんの週数は30~32週が多いです。
回らなかった実例
・へその緒が首に巻き付いていた
・羊水が少なかった
・胎盤の位置が悪く回らなかった
・お腹の張りが強すぎて張りが取り切れなかった
・明確な理由はないが回らなかった など
次男の妊娠、出産の経験をブログにしました!!良ければ覗いてみてください
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実際の逆子の症例
症例1 30週目で咳でお腹が張ってしまう逆子
患者 30代 第2子目 30週+6
2018/5~2018/7 5回
ホームページを見てからのご来院
症状
お腹が張りやすく、張り止めのお薬が出ている。便秘ぎみ。
足も冷えを感じる事が多い、よく足もつってしまう。28週目の時に逆子と言われ、頭位に戻ってくれたが、また逆子になった様子。
最近上の子の風邪をもらったそうで咳が治まらない、咳をするとお腹が張ってくる。
赤ちゃんには問題ないはなく、主治医の先生に鍼灸を受けてよいと許可をもらった。
1回目 お腹の張りを緩めるために活法を行った。お腹の緩みもしっかり感じて頂き、胎動もしっかりあった。その後安産灸と逆子のお灸をし、自宅でのお灸の仕方を指導しその日の施術を終えた。
2回目 31週+6 お腹の張りは前回よりいいが、軽くはなったが咳がまだ治まらないので咳をするとお腹が張る。お腹を蹴る位置から察するにまだ逆子の様子。肩甲骨の周りとお腹の緊張を取る目的で肘に鍼をした。前回と同様の施術を行った。
3回目 32週+4 咳も治まり、仕事も産休にも入りお腹の張りを感じる事は少なくなった。便通もよくなり、冷えを感じる事も少なくなった。
後日検診にて逆子が戻っていると報告を頂いた。
引き続き逆子の施術は中止し、体調管理のために5回目まで来ていただいた。
ツボ
曲池(三陰交、至陰お灸)
活法
腰痛パターン、大腰筋の牽引、骨盤回し
考察
咳が長く続き、なかなかお腹の緊張が取れなったが、鍼灸をさせて頂く事により睡眠の向上お腹の張りの軽減が期待できる。お腹の張りがなくなると赤ちゃんの動くスペースが確保でき、生活がグッと楽になる。また自宅での安産灸、逆子の灸の色々なマイナートラブルにも対応できるため養生の意味を込めて妊婦さんにお伝えている
症例2 33週目の逆子
患者 31歳 初産 33w+3d
2019/11 施術回数4回
31wの検診で逆子が判明し、そこから逆子体操を指導してもらい頑張ってやっていたが、33wの検診でまだ逆子だったため色々インターネットで調べ、お灸が逆子に効果的と知り逆子にも力を入れている当院を見つけてご連絡頂いた。
症状
今回は初産でお仕事は現在産休に入っている。際立って困っているマイナートラブル(腰痛、恥骨痛、肩こり、むくみ等)もあまりなくが、足先の冷えは気になってる。産院は三宅医院さんで、次回の検診で逆子が直っていなかったら帝王切開の日にちを決める事になっている。
赤ちゃんの重さは約2000グラム
羊水の過不足も特になく、前置胎盤等もない
問題もないため産院のドクターにも鍼灸の施術の許可も頂いた。
1回目 33w+3d
ご自身ではあまり自覚はないが、あばらの辺りとお腹の横の辺りの硬さを感じる。お腹の張りはまたにあり、張り止めを処方されている。
お腹全体を緩める活法をし、残ったピンポイントで硬い部分を緩めるために鍼をスネと手のツボに鍼をした。安産灸と逆子の灸をし、ご自宅でもお灸が出来るように指導し、初回の施術を終えた。
2回目 33w+5d
お腹の蹴る位置はまだ変化がない。
同様の施術を行う。
3回目 34+2d
帝王切開の日にちは昨日の検診で決まった。検診でもまだ逆子お腹の蹴る位置はあまり変化がないが、日に何回かあったお腹の張りはなくなってきている感じがしている。
見た目的にはお風呂でお腹を見ると前にツンと出ていたお腹が前よりツンと出てない感じがしていると教えて頂いた。
今回から棒灸も追加し、足先の冷えも薄くはなってきている。
4回目 34w+6d
お腹の蹴る位置は変わっていない。足の冷えは若干良くなってきている気がする。
前回と同様の施術を行った。明後日が検診が控えている。
2日後
LINEにて逆子が直ってると報告を頂いた。
ご本人の報告によると
『昨日お灸をすると足が温まるのがいつもより早く朝起きてみたらお腹の蹴る位置が変わっていてもしかしたらひっくり返ってくれてるかも思った』そうです。
貴重な意見ありがとうございます。
活法
腰痛パターン、大腰筋の牽引、骨盤回し
鍼
陽陵泉、合谷、曲泉、大腰
お灸
三陰交、至陰、お腹に棒灸
考察
当院では逆子の方に対して施術でこちら側が回してやろうとは考えず、お母さんのお腹を柔らかくし、赤ちゃんに動きやすい環境にしてあげられるように心掛けてます。
今回は33wとスタートが遅めのため少し厳しいかもしれませんとお母さんと初めにお話させてもらいましたが、諦めず頑張って通ってくれたので改善できたのではないかと思います。
少しでも鍼灸がお力になれたと思います。
症例3 31週目の逆子
27歳 初産 自然妊娠
2019/12 1回
25週から逆子と言われ、そのうちひっくり返るから大丈夫と産院で言われていた。逆子体操も行っていたが31週になっても逆子が直らずインターネットで逆子には鍼灸が良いと知り当院に来て頂いた。
妊娠に関しては特に問題はなく、産院のドクターにも許可を頂き施術を行った。
初回
お腹の触らして頂くと張っている所もさほど見当たらなかった。なのでお腹を全体的に緩めるように施術を行った。
全体的に緩めて硬さが残った所に対応する手と足のツボに鍼をし、安産灸と逆子のお灸を行った。
施術中に胎動はそれほどなかったが、家に帰り寝る時にはよく動いてくれている感じだったあったそうです。
1週間後産院でチェックしてもらうと逆子は直ってたと報告を頂いた。
活法
腰痛パターン、大腰筋、骨盤回し
ツボ
合谷、陽陵泉
考察
逆子の方はご本人に自覚があるなしに関わらずお腹の張りがある事が多いが、今回の妊婦さんはあまり張りや硬さがあまり見当たらなかったが、お腹を全体的に緩めるように施術を行った。逆子は統計で最終的にはで3〜5%の妊婦さんがなる。もしかしたら施術をしなくても逆子は直っていたかもしれないが、結果として逆子が直ったので安心した。
症例4 36週目の逆子
詳しくは画像をクリック
症例5 クルクル回る逆子ちゃん
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症例6 34週の逆子ちゃん
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症例7 30週の逆子ちゃん
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症例8 31週の逆子ちゃん
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番外編 妊娠後期の体調管理
二人目の妊娠でマイナートラブルにお困りの方です。
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