患者
25歳 女性
期間
2020/12~2021/1 計3回
症状
夏ぐらいから胃の症状が出てきていたが、ここ最近が特に胃もたれや吐き気が困っている。一日中しんどくて動く事が出来ない。食事を取るのも取らないのもしんどい感じがする。思い当たる原因はあえて言うと職場でのストレスではないかとの事。1ヶ月後に新天地に引っ越しをする。薬(ガスモチン)も処方されているが、最初は効いていたが、2週間ぐらいで効かなくなった。
点滴を2日したが、効果はあまり感じられず翌日に大学病院へ検査入院をする予定。
2年前にピロリ菌の除去をした。
施術
初回
何もしていなくても胃がムカムカし、吐き気が治まらない。お腹の硬さをチェックすると胃の辺りの硬さが強く、押さえると吐き気が強くなる。空腹時、食後もしんどい。
手足のツボに鍼をして少しの硬さが取れたような感じがするが気持ち悪るさは変わらない。
次にうつ伏せになり、お尻と背中に鍼をした。うつ伏せが胃を圧迫して気持ち悪さが増した。
座ってもらって手と肩甲骨に鍼をした。
お腹の硬さは前よりマシにはなったが気持ち悪るさはさほど変わらない。
自宅でのお灸をするようにお願いした。
二回目
翌日、大学病院で検査で大腸が腫れているとの事で緊急入院になったが、精密検査の結果異常はなく、機能性ディスペプシアと診断された。
空腹時の胃の症状は少しだけ楽になった。
お腹の硬さを確認し、手足、頭に鍼をした。お腹の硬さは取れたがまだ気持ち悪さは取れない。次は張っているお腹にも鍼をした。さらにお腹の硬さは取れて気持ち悪さは減った。
横向きになってもらい、背中にも鍼をした。横向きになると気持ち悪さが増してしまった。
施術が終わり、着替えてる時には胃の症状も楽なってきた。
正月を挟んで様子を伺うと前回の施術後食事も以前の7割ほど食事を取れるようになった。
三回目
引っ越しの前に最後の施術に来てくれました。
調子は以前と比べるとかなりよく胃のムカムカや吐き気も波があるものの感じない時間も多くなっている。
前回と同様の施術を行った。
引っ越しをして1ヶ月経ち、様子を伺うと波はあるものの普通通りに過ごせているとの事。最近は食欲も出てきて間食もできるようになっていると教えてもらった。
考察
機能性ディスペプシアはあまり知られていない症状ではあるが、困ってる方は多く薬が効きにくい場合は露頭に迷ってしまう。鍼灸が全ての機能性ディスペプシアに対応できるとは言えませんが有効なケースが多い。鍼灸ができる事はお腹の緊張を取ってあげる事です。お腹の緊張を取ってあげると胃の症状も改善に向かう事が多いです。